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報道されている放射線量の単位がバラバラでわかりづらい

   


福島原発の事故、本来は地震被災者を心配すべきなのに、この事故に関心がいってしまいます。仕方が無い、起きてはいけない原発事故なのですから。M9.0という想定外の地震に12mという想定外の津波。40年前の古い&アメリカGE設計の原子炉が地震で止まらず(東芝や日立設計の原子炉は地震感知で自動停止した)、津波でバックアップ電源が失われ、制御系等が動かず最後の手段の冷却もバックアップ電源喪失のため使えないという、冗長設計を3重に破る危機。

最大のエラーは、計上してあった津波対策費を仕分けで削除した民●党政府にあるでしょう。

今は、最悪の事態回避に向けてアナログで命がけて頑張ってくださっている現場の方に全てを託し、ご無事を祈るばかりです。

原爆投下したくせに放射線にナーバスなガイジンが国外退避しているように、今私達が気になるのは放射線の強さの変化です。が、これがどうも単位がバラバラに報道されており、そのバラバラな単位も、どうやら医師、原子力関係者ともに省略形で使うのが当たり前になっているうえ、マスコミ側にその不備をつく中学レベルの理系知識が欠如しているようで、どうにもわかりづらい。

○放射線と放射性物質の混乱

別物なのに、アナウンサーも解説員も混同して話していることが多く見受けられます。
放射線は光のようなもので、正確には物質ではありません。一方、放射性物質とは文字通り放射線を出し続ける物質のこと。放射線は少ないところに退避したり遮断すれば防ぐことができますが、放射性物質が常に近くにある状態になると、その物質が放つ放射線をずっと浴びることになるので被曝の危険性が高まります。
「放射線がある」と「放射性物質がある」では、リスクが異なります。キチンとわけて報道してほしい。
今のところ、東京においては放射線量は日常レベル、放射性物質の飛来は無しと私は認識しています。放射性物質の飛来にはナーバスになりたいと思いますが、飛来のきっかけは爆発にあり、過去の原爆事故の事例を鑑みて、東京では放射性物質の飛来を心配するには及ばないだろうと憶測しています。(ただ、福島県に限りとても心配しています。できるなら被災された方を全員速やかに県外に移してほしい)

○放射線の強さと放射線量

ミリとマイクロの混同という、基本的な計測単位の知識が欠如した表現もあり、報道する側の学力を疑います。
1m(ミリ)=1000μ(マイクロ)です。この問題はさておき、
放射線の時間あたりの強さを表すμSv/hと、放射線の絶対量を表すμSv/回やμSv/年が混同されて報道されています。これは困る。
が、どうやらこれは慣例になっているようなのです。

被曝量が問題になるのは、X線等を使う医療現場で、これは一回あたりの被曝絶対量をμSv(またはmSv)で表現するのが慣例のようです。厳密に言うならば、μSv/回と表記すべきです。

原発の事故で現在関心が高いのは、空気中の放射線の強さの変化です。これはμSv/hで時系列で変化を計測していくべき(モニタリング)です。

現在モニタリングは、文部科学省でとりまとめらて、発表されています

また、ガイガーカウンターを使った勝手モニタリングサイトもいくつか立ち上がっています。

マスコミの報道は、放射線の強さを表すμSv/hも、μSvとして報道しており、しかも、放射線絶対量のμSv/回と放射線強さのμSv/hを同じスケールで比較している所に最大の問題があります。

たとえば、
東京での放射線の強さ0.05μSv/hと、東京ーNY飛行機で被曝する放射線の絶対量200μSv/回を、それぞれ0.05μSv、200μSvと単位を書き換え比較し、「0.05は200に比べて非常に少ないため問題無い」と言っていることです。

東京での放射線の強さを推し量るために比較するならば、年間自然被曝量と比較すべきででしょう。
上の図にある放射線医学総合研究所の調べによると、年間自然被曝量は日本において1000μSv/年、諸外国平均では2400μSv/年です。
東京での放射線の強さ0.05μSv/hを年間あたりに換算すると、
0.05μSv/h × 24h × 365日 = 438μSv/年 となります。
これは年間の空気からの被曝量としては平均的な値。自然被曝量(空気の他に食物や大地からの被曝等を含む)の半分。NYに2回行ったくらい。自然被曝に加えて私たちは旅行したりX線検診を受けてextraな被曝をしているわけですから、東京での放射線の強さ0.05μSv/h健康には何の問題もないレベルと判断できるわけです。一時間外に居て被曝する量とNY往復で被曝する量を比べるのはナンセンスです。

さて、現状東京の放射線量は通常レベルが計測されており、心配していないのですが、気になるのは被災地での放射線量です。文部科学省のデータでは福島県が計測されていません。

なので、3/16に水戸市や宇都宮市で計測されている0.2μSv/hが仮に一年間続いたとして(1年間も続く事は無く減衰していくものと思われますが、あくまでも仮定として)計算してみたいと思います。

放射線の強さ0.2μSv/hを年間あたりに換算すると、
0.2μSv/h × 24h × 365日 = 1752μSv/年 となります。
これは諸外国での年間自然被曝量2400μSv/年を下回りますが、日本人の平均自然被曝量上まります。日本人が年に3回NYに行き、X線検診を年に2回行ったのと同じくらいです。
リスクの許容度は人によって異なりますが、私は0.2μSv/hが1年間続くことは問題ないと考えます。

福島県に関してはデータが公表されていないため、なんとも言えません。避難は原発から30km離れた箇所で行われているそうなので、仮に爆発事故などで放射性物質が放出される事態になってもリスク回避できると信じていますが、より健康的な避難生活がおくれるよう、できることなら県外に移していただきたいと思っています。

被災された方には心よりお見舞い申し上げます。
また、事故現場で作業されている方のご無事をお祈り申し上げます。

マスコミ関係者はしっかりとした報道を行ってください。中学レベルの理科知識のないキャスターにしゃべらせることは論外です。

 - Media, Thinking

Comment

  1. tomochin1 より:

    blog update: 報道されている放射線量の単位がバラバラでわかりづらい http://www.airpucci.com/?p=2223

  2. ともちん より:

    blog update: 報道されている放射線量の単位がバラバラでわかりづらい http://www.airpucci.com/?p=2223

  3. Y.N より:

    😛 とてもわかりやすく 感心しました。自分でもエクセルで作って 比較しているのですが 瞬間被爆(doze)がどれくらいの時間なのかわからないので X線と比較できないと 思っていました。年間トータルで考えればよいのですね。 とてもわかりやすかったです。ありがとうございました。松戸市 Y.N

    ”日本人が年に3回NYに行き、X線検診を年に2回行ったのと…”

  4. admin より:

    Y.Nさま
    コメントありがとうございます。
    これは、現在公開されている放射線強度がずっと続くなら、という仮定で計算してみたものです。自然界で生きる限り人は常に放射線を浴びており、DNAにはある程度まで耐性/修復機能があるので、今の値が通常の値とどれほど違うのか?という観点で考えてみたものです。
    ただ、被曝というものはナーバスなゆえ、人により許容できる限度が違うかと思います。私個人として、今現在水戸市や宇都宮市で計測されている量が、諸外国の自然被曝を下回る量ということで、問題ないだろうと納得しました。嫌だという人もいると思うので、そういう人は他に逃げればよいのです。飛行機に乗って自然被曝量の多い海外に行ってしまうと全然逆効果だと思いますが、そうしている人も何故かいますね。

  5. […] 報道されている放射線量の単位がバラバラでわかりづらいという問題、ついに総統閣下の逆鱗にふれたようですよ。 […]

  6. […] リーを書いていた覚えがあります。かなり参照されていました。 報道されている放射線量の単位がバラバラでわかりづらい 新しいグランドデザインを。 オカルトはもういいよ。 報道が […]

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