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内部被曝の考え方

   


福島の原発事故から約1ヶ月。放射線および放射性物質の量を常にチェックするという近未来に来てしまったわけだけど、一応は政府が測定公開しているデータを信用してよいと思う。政府の測定ポイント以外で、個人が勝手にモニタリングしているサイトの値もほぼ同じ値を示していることですし。

空気中の放射線量および水や食物に含まれる放射性物質量について、基準値が事故後に制定されたり、改訂されたりで、「どこまでが安全なのか」と猜疑心を持つ人が多い。私の結論は「そもそも放射線による健康被害を被る値は人によって違うのだから自分で決めて行動するしかない」というもの。心身ともに健康な人と、タバコを吸い不摂生極まりない人、放射線に対して同じ耐性を持つ訳がないからだ。放射線に対する心理的な許容度も人によって随分違う。

個人的には、空気中の放射線だけだったら遮断できるのである程度は容認していたんだけど、水や食物に放射性物質が含まれるとなるとね。。。

最も、放射性物質は常に自然界に一定量存在するものなので、食品にも常に放射性物質が含まれる。よく例にだされるのは、カリウムを多く含むバナナだ。カリウムKの放射性同位体K40は自然界に0.012%含まれるそうだ。このためバナナ1本を毎日食べ続けると36μSv被曝するとか。私たちは原爆事故がなくとも、常に空気から被爆し飲食によって被曝しているということ(自然被曝)。

では、原発事故由来の放射性物質を、食べ物からどの程度まで許容するのか、これも自分で基準をもっておきたい。

内部被曝で厄介になってくるのが放射性物質の原子核種によって体内での動態が異なるものがあることだ。以下の1-3いずれかで体内にとどまる時間が違う。

1.水や食物に含まれる放射性物質が体内に吸収されることなく、そのまま排出される
2.イオン化し、胃腸壁から吸収され体液となる
3.細胞内に取り込まれ、体を構成する細胞となる
 3-a.体細胞を構成する核種の場合
 3-b.体細胞を構成しない各種の場合

1.食べてから出るまで、この場合は数時間〜長くても1日。ほとんどの場合、体内に吸収されることなく排出されると思われる。しかし、摂取した放射性物質のうち何%が単なる排出で終わるのか不明。

2.放射性ヨウ素や放射性セシウムはイオン化し体内吸収されるようだ。体液が代謝するのは長くて3ヶ月程度といわれている。

3.細胞に取り込まれ体を作る要素になると、もう少し長く体内にとどまる事になる。細胞の寿命は臓器によって異なるけど、数ヶ月程度。骨細胞のような長いものは7年ほど。細胞に取り込まれ、放射性物質が体を作ると、体内の1箇所に比較的長くとどまることになるため、周囲の細胞を放射線によって傷付け癌化させやすくなるという懸念がある。内部被曝で気をつけなければならないのはこのパターン。

3-a.
原発事故で検出されている放射性物質のうち、ヨウ素はズバリ甲状腺ホルモンの構成物質だ。
甲状腺ホルモンはその名の通り甲状腺で作られるのだが、甲状腺は材料のヨウ素をタンクのように貯蔵する特性をもつ。放射性ヨウ素で甲状腺のタンクが埋まる前にヨウ素材を摂取することが予防になるのですが、実はヨーロッパやアメリカ人と違い、日本人はヨウ素の摂取し過ぎで常に甲状腺タンクはいっぱいの状態、摂取し過ぎで病気になるほど。子供以外は気にする必要はないのでは?と思います。

3-b.
原発事故で観察されている放射性物質の核種で、ヨウ素以外は人体の構成物質ではありません。ただ、人体を構成する元素を他の元素が置き換えて病気になることがあるため(カルシウムの代わりにアルミニウムが骨に蓄積し骨粗しょう症・骨軟化症になる等)、原発事故で放出されている放射性物質にそのようなものがあるか調べているのですが、いまいちわかりません。(セシウムがカリウムを置き換えるという噂はあるのですがきちんとした調査や論文が見つからない。セシウムの原子量ではカリウムポンプを通らないのでは?)

各国で大気中核実験が多く行われ、今よりも空気中放射性物質が6倍以上多かった1960年代に、体内の放射性セシウム分布を調べた結果がありました。セシウムが筋肉に多く集まる事が観察されていますが、理由は明確になっていません。(ちなみに、これは1971年の調査ですが、諸外国の核実験による高濃度放射性物質に汚染された日本人が、その後癌になりやすくなったという報告も聞きません。)
どうしても、セシウムによるカリウムフェイクが気になるのならば、カリウムを多く含む食品を取るのがよいでしょう。体内にカリウムが増えると、セシウムによるフェイク(が仮にあるとして)が起こる確率が低くなります。

放射線でDNAが損傷し癌細胞が生まれ、癌になるのが「健康被害」と懸念されているわけですが、
実は私たちは毎日誰でも癌細胞を作ってしまっているのです。毎日作る癌細胞の数は千個から数千個とも。生まれた癌細胞は免疫系により駆除されています。
日常でDNAを損傷する原因はタバコやストレスから生まれる活性酸素。ストレスは免疫系も不活性化します。
放射線が多少あっても病気を予防するには、「ニコニコ笑うのがよい」と言う、チェルノブイリで被曝治療にあたった山下医師の言葉がトンでも理論のように思えたのですが、少ない放射線量下であればあながち間違いでもなさそうです。

 - Thinking , ,

Comment

  1. ともちん より:

    内部被曝について、資料が少なく調べるのが難しいです。基本的に子供の放射性ヨウ素による内部被曝にのみ注意すればよいというチェルノブイリでの被曝医師、山下教授に概ね賛成ですが、食物由来は計算しづらいので、疑わしいものは避けるのも手段かと http://bit.ly/eNhz19

  2. […] 震災が起きてからはひたすら、放射線に関するエントリーを書いています。当時はマスコミの報道がめちゃくちゃで、「空間線量」「低放射線」という概念がなかった。大学での実験以来になりましたが、ひたすら冷静にエントリーを書いていた覚えがあります。かなり参照されていました。 報道されている放射線量の単位がバラバラでわかりづらい 新しいグランドデザインを。 オカルトはもういいよ。 報道が「放射性物質」「放射線」「放射能」を混同していてわかりづらい Perfect MECE – 人の命を預かるものを作るということ 人によって異なる。放射線に対するリスクの捉え方。 内部被曝の考え方 […]

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